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紋付きを羽織り右團次になっていく

大人の見栄張良品
歌舞伎役者
市川右團次

歌舞伎役者
市川右團次(うだんじ)

美しさとは苦しいということ。
楽をしては生まれない

クロムハーツのチェーンにつけたホイッスルは護身用と笑う。

20歳の頃、3代目猿之助のパリでのオペラ演出時に購入したロレックス。当時の見栄も30年以上使い続け、自身と同化。

見栄を着る。このテーマを語るに最もふさわしいのはこの方ではないだろうか。歌舞伎役者、市川右團次氏にとって"見得を切る"とは?

「演出法のひとつであり、身体は止めていてもストップモーションではなく、内側のエネルギーを放射します。エイゼンシュテイン監督はそれをクローズアップの手法と称したそうです。止めることでお客さんの視線に寄ってきてもらう。ただいい格好をするのとは違い、その瞬間の怒りや悲しみといった感情表現であり、だから見得には喜怒哀楽が出ないとダメなんです」

だがその見得を切る瞬間は、一番苦しいとも言う。

「歌舞伎において美しい形とは苦しい形なんです。苦しいほど美しいし、楽をしていては美しく見えない。重い衣装を着て、足を割って重心をより低く構えたり。女形さんにしても腰を折ってひねって柳腰にするわけで、すべて苦しみから生まれる美しさなんです」

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Styling=高見佳明 Hair & Make-up=キクチタダシ(LUCK HAIR) Cooperation=District UNITED ARROWS

*本記事の内容は17年9月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)

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