滝川 小林さんは、アジアのリーダーを育成する全寮制高校「インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(略称:ISAK)」開校に向け、代表理事として無報酬で奔走中です。開校予定は2013年9月。でも、プロジェクトを立ちあげた当初は、なかなか周囲の賛同が得られなかったそうですね?
小林 それこそ3年半前、ただ「日本にアジアの次世代を担える人材を育成する学校をつくりたい」というアイデアだけがあった段階で、「絶対応援する」と言ってくださったのは出井伸之さん(元ソニー会長)ぐらいでした。出井さんはやはり「見えないものを信じる力」がある方なんですね。また、北城恪太郎さん(元経済同友会代表幹事)や立石文雄さん(オムロン取締役副会長)も、「実現の可能性はわからないが、そこまで一生懸命にやりたいと心に決めているなら、私たちもそれは必要なことだと思うし、やってみなさい」と応援してくださって。でも、本当にありがたかったです。最初はまるでお金がなかったので。
滝川 資金はなかったと?
小林 なかったというか、あるはずだったのが帰ってきた瞬間にリーマンショックが起こってしまって。私はこのプロジェクトのために2008年8月に国連児童基金(ユニセフ)を辞めて帰国したのですが、9月にそれが起こってしまった。でも、今考えれば逆によかったんです。あそこでもし、何十億の寄付をバンといただいていたら、たぶん何も考えずに学校のハードだけをドドーンとつくって、きっと失敗していたなと。
滝川 逆にリーマンショックがあったからこそ、よりいいプロジェクトになったのですね。