ゲーテ 男の料理 ビギナーズ・ラック! - 連載

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男の料理 ビギナーズ・ラック!
男の料理 ビギナーズ・ラック!|Vol.02 年末は築地で仕入れた魚をさばく

男の料理 ビギナーズ・ラック!|Vol.02 年末は築地で仕入れた魚をさばく

 最近、私がBBQやホームパーティーなどでよく目にするのが、魚をさばける男性に対する女性の熱い眼差しです。生臭い、気持ち悪いなどの理由で魚をさばけない女性が増える中、「魚だけは男性にお願いしたいわ」という声もよく耳にします。男性が女性の手料理に「女らしさ」を感じるように、女性は魚をさばける人に「男らしい頼もしさ」を感じるようです。

 また、スーパーで切り身の魚しか見たことがない子供たちに、親が「勿体ないから残さず全部食べなさい!」と言っても説得力がなく、分かってもらえないでしょう。魚一匹、丸のままの姿、またそれをおろす姿を見せることで、魚の命をいただいて私たちが生きているということを伝えられるように思います。

 ところでこの魚さばき、料理の上級者というイメージが強く、ちょっと身構えがちですが、やってみると実は意外と簡単なのです。前回に則していえば、「学生時代の解剖学」を思い出すかもしれません。
 そこで今回は、なんと包丁要らず! 手で魚をさばく「手開き」にチャレンジしてみましょう。しかも身を叩いてミンチ状にするので、さばく時に身が崩れても全く問題ありません。練習にピッタリのレシピですから、今年の年末年始はがんばって「特製・男のイワシつみれ汁」を家族に振舞ってみませんか?

YOKOさん YOKO|メンズ・キッチンスタイリスト

「食」×「マーケティング」の視点で男性の新キッチンスタイルを提案。“男子料理がみんなを笑顔にする”をコンセプトに、「メンズ・キッチン(男子料理教室)」と「パパズ・キッチン(パパ&子供の親子料理教室)」を主宰。初心者男子用のレシピの開発や、マーケティング経験を生かした「料理教室で男性社員の企業内研修」を実施。育メンや男性の料理イベントでも出張講師として活躍し、キッチンの似合う男子(=メンキチ)を増やしている。
【メンズキッチン】 
http://mens-kstyle.com/

写真は築地市場での様子(左から2番目)

レシピ編|包丁要らず、イワシを手でさばいて「つみれ汁」

レシピ編|包丁要らず、イワシを手でさばいて「つみれ汁」

 さて、これからイワシのつみれ汁を作るわけですが、その前にイワシの選び方(見分け方)に一言だけ触れておきましょう。
 まず一つ目は、脂が乗ったものを選ぶこと。魚を横からではなく真上から見ると、旬を迎えたイワシは肩の所が盛り上がっていて、魚体の幅が違います。そんな丸々と太ったイワシが脂が乗っていて美味しいんです。
 そしてもう一つは、触ってみた時に固めの新鮮な魚を選ぶこと。イワシは足が早い(悪くなりやすい)ため、鮮度が命。固いということは、死後硬直のため鮮度がいいということなのです。料理初心者の生徒さんたちも、さばく前は緊長していましたが、「やってみると意外と簡単」というのが分かったようで、2尾目からは楽しんでさばいていました。それでは、約20分でできるイワシのつみれ汁に皆さんもチャレンジしてみましょう。

基本は「イワシをおろし、叩いて、団子にして煮る」だけ
魚の構造
【STEP1:イワシをおろす】(※(2)までは包丁を使います)

(1)【頭を落とす】胸ビレの下に包丁を入れて頭を切り離す。(写真A)
(2)【内臓を取る】頭側から肛門まで腹に切れ目を入れ(写真B)、包丁の先で内臓をかき出し水洗いする。
(3)【開く】背骨と中骨の上に親指を入れて、尾に向かって指を滑らして身を開いていく。(写真C)
(4)【背骨を取る】尾の付け根の背骨を折り、左手で身を押さえながら背骨をはがすように取る。(写真D)
(5)【腹骨を取る】身を縦に置き、包丁を寝かせて両サイドの腹骨をそぎ取る。(写真E)
(6)【尾を切る】
(7)【皮をはぐ】頭側の角の皮をつまみ、左手で身を押さえながら皮をはぐ。(写真F)

A
B
C
D
E
F
【STEP2:つみれ団子を作る】

(8)ネギとシソをみじん切りにする。
《ワンポイント:先に野菜を切っておくとまな板を洗わずに済みます》
(9)イワシを包丁で細切りしてから、細かくたたく。(写真G)
(10)(8)と(9)に生姜・塩・山椒を混ぜる。
《ワンポイント:イワシは傷みやすいので手早く混ぜましょう》

G
【STEP3:合わせ出汁を作る】

(11)昆布を入れた水を煮て、沸騰直前にかつお節を入れ弱火で2分煮たら、火を止める。
(12)しばらくして鰹節が沈んだら、ボールの上にキッチンペーパーを敷いたザルを乗せ、出汁を流し入れる。(写真H)

H
【STEP4:煮る】

(13)(12)を鍋に入れ、酒・醤油を加えて、沸騰したら(10)のイワシを丸めて入れる。
(14)煮立てて団子が浮かんできたら、1分程弱火で煮る。(写真I)
(15)灰汁を取り、塩で味を整える。
(16)椀に盛り、白髪ねぎ(ネギを細切りにしたもの)を散らす。
《ワンポイント:カボスや柚子を散らすと風味が良くなります》

I

材料

【イワシのつみれ汁】(2人分)

イワシ……2尾
しそ……2枚
生姜汁(チューブでの代用も可)……小さじ1
ネギ……1/3本
薄口醤油……小さじ1
粉山椒……少々(あればで可)

【合わせ出汁】

水(600cc/3カップ)に昆布(10g)を入れておく(1時間)。
かつお節………ひと掴み(10g)
《ワンポイント:出汁を作る時間がない場合は、湯(600cc)+顆粒出汁(4g)での代用も可》

イワシのつみれ汁
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