去年の暮れごろ、青山のスポーツジムで、フロントの方から声をかけられました。
「一筆どうですか?」
見ると、習字のセットが用意されてあり、「ここに来た方に好きな一文字を書いてもらい、それをお正月から一月いっぱいまで貼り出す」のだとか。
急ぎ足だったので辞退してしまいましたが、つい先日のこと。そのジムには壁一面にズラリと習字の紙が貼り出されてありました。なかなか壮観です。
ぼんやりながめていると、なんだか一枚だけ、特別に勢いのある書体を発見し、私の眼は釘付けになってしまいました。
習字に詳しいというワケではないのですが、その文字だけ、どこか気迫が違うんです。なんというか、こっちに一歩迫ってきて、命を感じるような筆なのです。
ジムのスタッフに「この方はどういう方なの?」と聞いたところ、「小澤征爾さんです」とのこと。敬礼。
はあ、さすがだなあ、ともう一度ながめてしまいました。
ちなみにその一文字とは「快」。
文字に「気」が溢れていて、こちらにも「快」が伝わってきます。
と、生意気にもこんな風に感じてしまうのは私が先日、この本を読んだばかりだからかもしれません。
武術のそれだけではなく、哲学的な内容に、立ち読みしたまま書店で胸を打たれてしまい、一気に購入!
ま、普通に買っただけですけど。
身体のすみずみに酸素を行き渡らせ、生命力を充満させる技術が「氣の呼吸法」。読みながら手を休め、何度も深呼吸したくなります。
ストレスで縮こまった現代人の毛細血管に、酸素が、勢いのある血流となってかけめぐって行く。
想像するだけで快感ではありませんか。
「天地自然と調和することで生かされている私たちですが、調和とは、天地自然と氣の交流をすることであり、その交流のために重要なのが呼吸である」と。
スーッ(短く吸って)。
ハ―――――――(長く吐く)。
失礼。
つい呼吸を整えてしまいました。
この本では「気」と書かずにすべて「氣」という漢字を使っているのですが、「天体を意味する气の中に米」という文字は、四方八方にあまねく広がる意味があるそうです。
勉強になることよの。
私の発する今年の一文字は「氣」に決まりだ、ハーッ!
日々モンダミン常備!