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ファンに激震!人生、最後ツアー決定|吉田拓郎 Takuro Yoshida|「年をとるということは、そんなに素敵なことじゃない」|最新アルバムのテーマは、誰も描いたことにない「60代の日常」。最高峰でフル稼働してきた男の、現在の心境に迫る。

ファンに激震!人生、最後ツアー決定|吉田拓郎 Takuro Yoshida|「年をとるということは、そんなに素敵なことじゃない」|最新アルバムのテーマは、誰も描いたことにない「60代の日常」。最高峰でフル稼働してきた男の、現在の心境に迫る。

吉田拓郎 全作 作詞作曲のニューアルバム|『午前中に…』|エイベックス・エンタテインメント|\3,150|1,ガンバラナイけどいいでしょう|2,歩こうね|3,フキの唄|4,真夜中のタクシー|5,季節の花|6,今は恋とは言わない|7,ウインブルドンの夢|8,早送りのビデオ|9,Fの気持ち|10,あなたを送る日

全作 作詞作曲のニューアルバム|『午前中に…』|エイベックス・エンタテインメント|\3,150|1,ガンバラナイけどいいでしょう|2,歩こうね|3,フキの唄|4,真夜中のタクシー|5,季節の花|6,今は恋とは言わない|7,ウインブルドンの夢|8,早送りのビデオ|9,Fの気持ち|10,あなたを送る日

ライター神舘氏が聴いた|『午前中に…』
新作は、聴いたとたん、あー、拓郎が帰ってきた、とうれしくなる。ピアノとハモンドがずっと鳴り、ギターと歌がのるアメリカンロックのスタイルでカッコイイ。一発録りしたというのエンディングの古川望のギターソロの美しさは際立つ。詞はでデスマス体の“拓郎節”が健在。アルバムを通して歌われる内容は“今を受け入れる”こと。老いる自分、不完全な自分、完全などあり得ない男女の関係、果たせぬ夢……など、ありのままを受け入れて生きる姿だ。それでいてでは向かい風が吹くとつい熱くなる気持ちが正直に歌われ、泣いた。10の最後、「あの頃わからなかった事も今は胸にしみる」の言葉がすごく胸にしみる。
ライター神舘氏が聴いた|『午前中に…』
50代は悶々としていました。60代はすっきりしています

50代は悶々としていました。60代はすっきりしています。

 「僕も63歳になってね。60代の男がつくれるアルバムはこれしかないと思っているんですよ」
 まったくてらいなく、目の前の吉田拓郎は話し始めた。飲酒の量を減らし、顔も体もすっきりとシェイプアップされている。体重は66キロ。本人が「僕のいちばんブサイクに太った姿が映像に残ってしまった」と悔やむ2年半前のつま恋から8キロ減らしたという。
 「昔から僕は、現実の出来事から詞を書いて、曲をつくってきたわけです。それが自分ではいちばん恥ずかしくなく、堂々と歌える内容だからね。誰かに何か意見されても、だって、歌のとおりなんだからしょうがないんだよ、と言ってきた。
 '80年代くらいからかな。若い人たちが愛や平和について歌うようになりましたよね。それが徐々にエスカレートして、最近では全地球上の愛と平和が歌われる。でも僕には大きすぎてね、胸一杯というか、腹一杯というか。昔、井上陽水さんが『傘がない』という歌をつくって、傘がなければ借りりゃーいいじゃないか、って言った人もいたんだけど。そういう身近なテーマのほうが説得力は感じる。
 今度の僕のアルバムには、フキが出てきたり、タケノコが出てくる。そんな歌聴いたことないよ、と思うかもしれないけれど、それが今の僕の日常なんです。フキの代わりに好きな女でもいれば、そっちを歌いますよ。ヨシコが好きだとか。ジュンコに恋をしたとか。でも、女よりもフキが好きとなれば、フキを歌うしかない」
 「フキの唄」は、求めすぎず、今ある喜びを素直に受け入れる内容。味わい深い歌だ。
 「50代を迎えたとき、すごく悩んだんです。どんな顔をして、どう振るまえばいいんだろうか、と。僕が子供のころの50歳はオジイサンだったかもしれない。でも今の50の男は、まだ危険をはらんでいるわけです。それまでとまったく変わりなく恋愛もできる。ところが周りからは、もう50なんだから、とたしなめられる。だから、内側に情熱を持ちながらも、大人のポーズをつくっていた。カッコつけていました。思っていることをあからさまに言って、周りにいる女の子に嫌われたくないしね。そして、密かに悶々としていた。
 ところが、60代はけっこうすっきりしていると、なってみてわかった。まだ恋愛できるの?と聞かれれば、まあ、できそうなんだけど(笑)。50代で10年間世間に鍛えられているから、周囲の言動に惑わされない。これを言ったら、オレ、もてなくなるかな、なんて考えなくなる。今回はそんな僕のすっきりした日常を歌っているわけです」
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