欧米ではリゾートスタイルに多く用いられるスエードは、リラックス感とともに軽快な印象を与えるレザー素材。表革を加工したヌバックを含め、スエード調の毛羽立った表情は、スムーズなレザーに比べ視覚的な軽やかさを感じさせる。今季はそんなスエード調の靴がトレンドにもなっており、ジャケパンと合わせるにはうってつけといえるだろう。
ビジネスウェアの基本色といえばネイビーとグレーであり、靴と鞄は黒か茶系が大半。タイは別として、色彩は全体的にダークトーンだ。そこで採り入れたいのが、色みの効いた靴と鞄。手元と足元にちょっとした色彩を感じさせるだけで、全体の印象はがぜん軽やかになる。ネイビージャケットにグレーパンツという定番スタイルも見違えるほどだ。
どっしりと構えているものよりも、動きのあるもののほうが人は軽快感を感じる。そんな視覚的効果を足元に採り入れられるのが、今季注目されているタッセル飾りのついたシューズだ。タッセルとは「房飾り」のことであり、ヨーロッパの伝統的な装飾。紳士靴に初めて施されたのは1940年代と、クラシックに分類される正統にして軽妙な1足だ。
異なる素材やカラーを組み合わせたコンビネーションアイテムは、それぞれの利点を活かせるのが魅力。例えば軽快な色みを効かせたカラーだけでは全体から浮いてしまうような場合も、シックな色とのコンビならなじませやすい。軽快なアクセントをさり気なく加えるには、コンビネーションの靴と鞄は最適なアイテムの一つといえそうだ。
元は切り出した氷を運ぶためのものだったというトートバッグは、これまでカジュアルなアイテムとされてきた。だが近年、使い勝手のよさと気取らないスタイルが注目され、デザインの幅も拡大。ビジネスシーンでも使えるタイプが数多く登場している。その最旬にして軽妙な雰囲気は、かっちりとしたビジネススタイルを軽やかに和らげてくれる。
足元に軽快感を演出するスエード調のシューズの中でも、小誌が推奨するのがブリックソール採用のタイプだ。スポーティな見た目はもちろん、革底よりも断然歩きやすく足取りも軽やかにしてくれる。ただし、カジュアルすぎないように正統なデザインをチョイスしよう。
柔軟なスエード製の1足は軽量ソールで足取りも軽快。タンなどに施したネイビートリミングも洒脱なアクセントになっている。靴¥126,000、ジャケット¥346,500、シャツ¥59,850、タイ¥49,350、チーフ¥17,850、パンツ¥82,950(すべてブルネロ クチネリ/ウールン商会 TEL:03-5771-3513)、時計¥850,500(ジャガー・ルクルト TEL:03-3288-6370)、メガネ¥39,900(ルノア/グローブスペックス エージェント TEL:03-5459-8326)

現在は数少なくなったアメリカのシューズ工場で生産されるシリーズ。アメリカ的スタイルだが、ややロングなノーズでモダンに履ける。¥23,100(シップス メイド イン U.S.A./シップス 銀座店 TEL:03-3564-5547)
深みのあるベージュスエードにブリックソールを組みあわせ。貫通した穴飾りから、カラーソックスを覗かせるのも洒脱だ。¥39,900(ディ メッラ/ワールド フットウェア ギャラリー 神宮前本店 TEL:03-3423-2021)
フレンチブランド、キツネとのコラボモデルはブランド初のブリックソール仕様。バターイエロースエードとのコンビが新鮮だ。¥108,150(ジェイエムウエストン/ジェイエムウエストン 青山店 TEL:03-6805-1691)
ビロードのような上品さのヌバック素材が、足元に大人らしいエレガンスを添える。強度と軽量性を併せもつ、独自のブリックソールで歩き心地も上々だ。¥63,000(トッズ/トッズ ジャパン フリーダイヤル:0120-102-578)