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ムロツヨシ カッコ悪い捨て身の営業

滝川クリステル いま、一番気になる仕事
喜劇役者 ムロツヨシ

[滝川クリステル] 心地よい距離感と安心感のある話し方。皆さんから愛される理由がわかります。

滝川 大学をやめることに、反対はされませんでした?

ムロ 経済的な事情もあったり、「すぐ役者になれる」という根拠のない自信に満ち溢(あふ)れていたため、友人たちの反対意見にも耳を貸さず......。それが8年におよぶ暗黒時代の始まりでした。

滝川 その頃から喜劇役者を目指していたんですか?

ムロ いえ、トレンディードラマ世代なので、役者といえば斜に構えたカッコいいイメージで、元々はそうではなかったんです。でもオーディションには落ち続け、一人舞台をやっても誰も笑ってくれない。24、25歳の時、役者仲間を4人集めて劇団を主宰したこともあるんですけど、旗揚げから半年で全員に「もうムロとはやりたくない」と言われて喧嘩別れ。散々でした。

滝川 喧嘩は何が原因で?

ムロ 「食える役者に早くならなければ」と焦って、趣味的に芝居を楽しんでいたメンバーを無理に引き上げようとしちゃったんです。うっかりそこで成功してたら、押しつけがましい人間になってたと思う。でもひとりになって「ひとりじゃ芝居はできない」と身にしみました。

滝川 コミュニケーションの取り方も変わりましたか。

ムロ 変わりましたね。圧や熱量だけでは人はついてこないと学びました。そして26歳になっても、オーディションには受からない。自分には才能がない、ということを、痛烈に自覚せざるをえなくなった。それでも「役者を続けたいですか?」って自分に聞くと「やりたいです」って答えるんです。ならやり方を変えよう。カッコつけてないで、捨て身の営業活動をしよう、と完全に方向転換することに。

滝川 どんな営業ですか?

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Text=藤崎美穂  Photograph=Ryugo Saito  Styling=吉永 希、森川雅代(ムロさん)  Hair & Make-up=野田智子、池田真希(ムロさん)

*本記事の内容は17年7月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)