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さだまさしの度肝を抜いた熊本のバー

酒の渚 さだまさし
『ぷれいやぁず』(1) 博打の横顔

『ぷれいやぁず』(1) 博打の横顔

熊本地震が起きて呆然とし、少し落ち着いた頃、ふと熊僕の頭の中に浮かんだのは熊本市内の、あるスタンド・バーのことだった。

弟の親友に連れられて初めてその店を訪ねたのは既に三十五年ほども昔の話になる。

九州でもっとも歴史のあるスタンドバーのひとつが熊本市内にあって、店の名を『ぷれいやぁず』という。

六十歳を幾つか超えたはずの、痩せぎすで色黒のマスターはいつも渋い色のシャツにネクタイを締め、必ずベストを着込んでいた。

マスターがカウンターの中で大きくて黒い目を天井に向けて少し首をかしげながら、次は何をやって驚かせようかしら? と何かを企んでいる姿が今でも目に浮かぶ。

お客が十人も入れば満席で、マスターは凄腕のマジックを見せてくれるし、話題も豊富で、店のお酒の種類も驚くほど奥深く幅広かった。

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Illustration=粟津泰成(YASUNARI AWAZU)

*本記事の内容は17年6月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)