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第一回:最先端モデルが面白い

第一回:最先端モデルが面白い

テクノロジー系の時計は
夢を見るためにある。

『ゲーテ』編集長 二本柳氏

二本柳 「ゼニス」もとてもよかった。ブランド全体として見たらベストじゃないかな。

池上 なにせ、あのジャン-クロード・ビバーさん(ブランパンを再興し、オメガの業績を立て直し、ウブロをメガブランドに押し上げ、タグ・ホイヤーに新しい価値を作った経営者。今年からゼニスのCEOも兼務)がやってきましたからね。

二本柳 テクノロジーという切り口なら、注目モデルは「デファイ エル・プリメロ 21」かな?

篠田 1/100秒計測するクロノグラフは過去にもあったけど、毎時36,000振動のハイビートクロノグラフに特化してきたゼニスが、毎時360,000振動する超高速クロノグラフへと進化させたっていうのは面白い。ストーリーがあるよね。

池上 他に気になったテクノロジーはありましたか? HYT「H0」は見ました?

HYT「H0」

篠田 HYTはデビュー当時からずっと取材しているけど、姿勢が変わらない。派手な技術ってすぐに陳腐化することが多いけど、5年たってもいまだに唯一無二だし、魅力が尽きない。

池上 あの液体、1リットルで1億円もするらしいですよ。

二本柳 うわっ、そんな高いんだ! でもそういう話もテクノロジー系の時計には必須のスパイスだよね。

篠田 これも夢にお金を支払うイメージ。もう"時計"じゃなくてもいいのかも。精密で面白い機械に価値がある。

池上 ロジェ・デュブイにも夢がありましたよ。ピレリとのコラボレーション「エクスカリバー スパイダー ピレリ オートマティック スケルトン」。

『ゲーテ』編集 池上氏

篠田 考え方は面白いし、コラボレーション相手の意外性もあってよかった。でも心配もある。だっていきなりF1モナコグランプリの優勝タイヤでしょ。それよりもすごいタイヤってあるのかな? そういう意味では次回作はどうするんだろうか。

二本柳 時計の専門家から見て、「パネライLAB-ID(TM) ルミノール1950 カーボテック(TM) スリーデイズ」はどうですか?

篠田 完全無注油&50年保証というのは本当にすごいこと。そもそも時計の歴史が始まってから、最も時計師を悩ませてきたのが潤滑油の質。「完璧な時計が欲しければ、完璧な潤滑油を持ってこい」と啖呵を切った時計師がいたという話もあるくらいだからね。

二本柳 それじゃあ、時計業界はみんな驚いただろうね。

池上 でも会社にはアフターサービス部門で働いてる人もいるじゃないですか。そういう人の仕事ってどうなるのかな?

篠田 時計の修理って大変なんだよ。新しい時計はパーツをきちんと組み立てれば動くけど、壊れてる時計はまずどこが壊れてるかを診断してから対応するから、労力が大きいんだよね。だからみんな技術開発を進めて、磁気帯びを防いだり、潤滑油が劣化しにくくしたりして、メンテナンス期間を延ばすようにしている。

池上 ということは、この時計は進化の究極系なんですね。

二本柳 50年間もメンテナンスフリーなら、そりゃ嬉しいよね。

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Text=篠田哲生

*本記事の内容は17年5月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)