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がんになって考えたこと。坂本龍一

がんになって考えたこと。
坂本龍一の養生訓

起床は7時。就寝は23時。午前はカラダのケアに使い、音楽制作は午後から行っている。

「午前中に湯を張ったバスタブに30分浸かり、体温を上げます。その後ヨガをやって、昼食後に仕事を始める。カラダのために何をやるかは、すべて自分の勘で判断しています。ネットで見ると、数えきれないほどの健康法があるでしょ。しかも、いいことばかり書かれています。でも、アップされていないだけで、よくない事例も実はたくさんあるはず。健康法には向き不向きがあって、誰かにはよくても、別の誰かはダメージを受けているかもしれない。自分の感覚に委ねるしかありませんね」

仕事にも、休息にも、アロマオイルも活用している。

「アロマオイルは病気以前から。活動する昼間は気持ちを活性化させるためにローズマリーや免疫力を高めるフランキンセンス、休息する夜は心を落ち着かせて深い眠りを得るためにラベンダーの香りを味わっています」

このような生活で徐々に体調は改善し、音楽に対しても前向きな気持ちを取り戻していった。

誰の真似もしない。自分の真似もしない

「自分のアルバムの前に、映画音楽をやりました。まず、病気になる前に依頼されていた山田洋次監督の『母と暮せば』と李相日(リサンイル)監督の『怒り』です。そこからなだらかな傾斜で仕事を再開していけばいいかな、と。そうしたら、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『レヴェナント:蘇えりし者』の仕事も入ってきて、思いのほか忙しくなっちゃった。どれもいい手応えでした。それで自信を得て、2016年は自分の作品に集中することにしました」

新作は、ゼロからスタートすることに──。

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Text=神舘和典 Photograph=角田みどり Hair & Make-up=YOBOON

*本記事の内容は17年4月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)