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あんぱん木村屋嫡男が挑むパン文化変革

メゾンカイザー快進撃!
人気ベーカリーが仕かける、パン文化の変革

高輪本店では、売上げにして1日約120万円分のパンを焼く。

1日100本バゲットを焼き、
売れるのは10数本だけ

2000年、木村は「ブーランジェリーエリックカイザージャポン」を設立する。「木村家の資本が入ると、起業した意味がない。木村家の助けを借りずに自分の力でやり抜かなければ」と、資金は自分で調達。大手金融機関に断られたため、母方の親戚に借金をし、比較的貸料が安かった高輪に第1号店を出店した。国道沿い、周辺に商店が少なく、お世辞にも賑わいがあるとはいえないロケーションである。しかも、当時パン専門店での売れ筋は、菓子パンやロールパンといったソフトな口当たりのもの。フランス仕込みのハード系は人気がなかった。バゲットをはじめ、「パン屋で売れゆきワースト10に入る商品ばかり(苦笑)」が並ぶ「メゾンカイザー」は、早速苦境に立たされる。

「毎日100本のバゲットを焼いても売れるのは10数本。そんな状況が、半年ほど続きました」

木村はパンを焼く一方、店頭にも積極的に出た。そしてある時、年配の女性の接客をする。

「そのお客様がおっしゃったんです。『ここにあるパンはおいしそうだけど、どう食べたらいいかわからない』と。そこで、夕食のメニューをうかがうと、肉じゃがと鯛のお刺身でした。だから提案したんです。『肉じゃがは味つけを変えればポトフになるし、鯛はカルパッチョになる。バゲットにぴったりですよ』と」

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Text=村上早苗 Photograph=古谷利幸

*本記事の内容は17年3月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)

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