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熱海の高台にある、海の見える美術館

ホラン千秋の閃き空間
「MOA美術館」@静岡県・熱海

展示室へのアプローチ。敷瓦(しきがわら)の色は、自然なまま敢えて均一にしていないそう。それがまたいい味になっています。

これが野々村仁清(にんせい)作国宝「色絵藤花文茶壺」の特別展示室の外観。思わず中を覗きこみたくなるはず。

展示室へと続くアプローチに敷かれたのは、奈良東大寺と同じ職人さんによる瓦。ヒールの音もどことなく柔らかく、ワクワクしながら檜の扉を開くと、そこは光を抑えた展示室。よく見れば、樹齢数百年の行者杉を用いた框(かまち)や畳など、伝統的な素材をふんだんに使用しています。びっくりしたのは、ガラスがない? と思うほどクリアな展示ケース。映りこみがまったくないので、作品本来の色合いが手に取るようにわかります。

さらに先に進むと、部屋の真ん中に真っ黒な壁で仕切られた場所が。ここは国宝「色絵藤花文茶壺(いろえふじはなもんちゃつぼ)」のための特別室。江戸黒と呼ばれる深みある黒漆喰の空間に、美しい壺がひとつだけ飾られたこの空間こそが美術品のよう。他の作品もゆったりと展示され、すべてが印象的。この空間にいること自体が贅沢な気持ちになる美術館なんです。

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Text=牛丸由紀子 Photograph=吉場正和 Styling=カワダイソン(IMPANNATORE) Hair & Make-up=サユリ(nude.)

*本記事の内容は17年3月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)

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