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参謀が語る実現する男、孫正義とは?

怒濤の8年間を支えた参謀が語る
孫正義の正面突破力

世界を相手に自ら大ボラを吹き、次から次へとそれを実現する孫氏。傍らですべてを見て感じたからこそわかる、その力の源とは──。

2005年から8年、約3千日にわたり孫正義氏を支え、一番近い場所で怒濤の日々を目撃した男。それが嶋さとし氏だ。

「よく孫さんは『決断の人』と言われますが、それは違います。すさまじい決断の裏には、常に悩みと迷いと徹底的な分析がある。あらゆる方向でとことん行う分析は、孫さん自ら『1万本ノック』と言うほど。その代わり決めたら絶対迷わない。それが彼の決断の仕方です」

嶋氏が入社した2005年の翌年に行われた、ボーダフォン買収も常識外れの決断だった。

「赤字が1000億を超える売上高1.1兆円の会社が、1兆7500億円の買収をするなんて、普通の経営理論を学んでいたらあり得ない話でした」

買収翌年、番号ポータビリティが開始。ソフトバンクにとってはそれをドコモ・KDDIから鞍替えしてもらえるチャンスと捉えていた。ところが事前調査では、逆に3人に1人がソフトバンクから他社へ乗り換えるというデータが。危機を感じた孫氏の策が"ホワイトプラン"という価格破壊。かつてYahoo! BBの価格破壊で成功したソフトバンクが、最も得意とする手段で正面突破を図ったのだ。

「危機になると普通の人は姑息になる。ところが孫さんは"大義"に訴えるんです。『こういう時だからこそ我々の原点に戻り、情報革命で人々を幸せにしよう』と言いだす。『我々はインターネットを変えた。携帯の常識を変えるのも我々だ』と。でも確かにつらい時ほど、目の前の利益より大義のほうに、人間は戦う意欲を持ちますからね」

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Text=牛丸由紀子 Illustration=澁谷玲子

*本記事の内容は16年2月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)

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